パフォーマンス及び利益の源泉
Source of Performance & Profits
前回、マクロレベルの利益ドライバーを示した(こちら):
下記、ローレベルの観点からパフォーマンス及び利益のドライバを紹介する。
現代、利益性は人間の潜在力、passion、パフォーマンスを解放す人間の成長に依存する。
150年前、あるマネージャーは色々なリソースをレバレッジ(leverage)することによって、結果が出てきた:工場/設備;資本金(capital);人材。
そして、資本金の面に対応するため、漸次システム、プロセス、機構、スペシャリストが登場した。
同様に、工場/設備の面に対応するため、漸次システム、プロセス、機構、スペシャリストが現れた。
しかし、人材の面に対して、現場にシステム、プロセス、機構、スペシャリストはまだ不十分である。
従って、現代のマネージャー(幹部社員)の仕事は益々人間的な事に集中して、人間の潜在力及びパフォーマンスを最大化する事である。
現代、パフォーマンス及び利益に対して、マネージャー達の一番大きなレバレッジは(工場/設備や資本金よりも)社員の養成事である。
現代、
ビジネス成長 = 人間成長
実際、60年前Peter Druckerはknowledge worker(頭脳労働者)及び近代社会のモチベーションに関する議論を始まった。そして、20-30年前から積極的に人間の潜在力及びpassionを解放す会社の例が増えた (例えば、SAS, Southwest Airlines, Marriott, Wal Mart 等)。
(しかし、沢山会社はまだやっていない)
そのうえ、最近の15年、人間レバレッジをガイドし、計測するための色々なツールがやっと出てきた。
こちらで1つツールを紹介する:
20年の間、数百万のサーベイの結果から会社のパフォーマンスや利益性のドライバーの分析を行った(Gallup社)。
何百万の可能性から12のキー質問に絞った。
この12の質問は利益性、生産性、社員の定着率、顧客満足度の源泉であるという結果が出てきた。
添付図をご覧いただきたい(こちら)。
ある小売業(X)の会社の2つ店舗での12質問のサーベイの結果が示している。
この2つ店舗はまったくおなじである。レイアウトや組織や材料等はまったくおなじである。
しかし、その12質問に対して、社員の答えを見れば、何かがかなり違う。
そして、各店舗の利益や成長を見れば、それもかなり違う。
店舗2より店舗1は12の質問に強く肯定と回答した。店舗1のパフォーマンスもよりよかった。
この12個の質問はパフォーマンスや利益性のドライバーを明らかにする。
結果を見れば、マネージャーと社員の関係(relationship)はパフォーマンスや利益性に大きな影響があることがわかる。
(日本企業の社員の場合、質問の平均結果は9%である)
従って、ベンチマーキングをする際は、気をつけなければならない。
上記の例の場合、普通のベンチマーキングをしたら、店舗2と店舗1はまったく同じになってしまうため、本当のパフォーマンスや利益性のドライバーを掘り出すことができない。
会社について、もっと深いところに見なければならないかもしれない。
例えば、Xilinx。
Xilinx文化をちょっと見てみましょう。
Xilinxの売上が10億ドルを超えた時、Xilinxの社長は全社員にシャンペン一本ずつプレゼントした。同時にXilinxの社員は新聞に全面広告を載せた。「Xilinxの社長はすごい。。。Xilinxで働く事はすごい。。。。」というようなメッセージが書いた。
Xilinxはレイオフもしない。
Xilinxのパフォーマンスのドライバーは何だろうか。
技術expertiseより深い事だろう。
上記は1つツールである。
現代、いくつかの会社ではマネージャーの給料とボーナスは部下からの上記12のような質問の答に基づいて決定される。
つまり、パフォーマンスと利益は社員の成長と感情状態(emotional state)に依存するのでマネージャーは社員の成長と感情状態の最大化及び最適化によって評価されている。
現代、人間感情はビジネスの成功をドライブする。
(社員のモチベーションといえば、仕事でのモチベーションのことだが、さまざまなサーベイを見れば、通常、お金/compensationは第5位―第11位ぐらいのプライオリティに出てくる)。
上記に書いたように、パフォーマンスに対して、マネージャーと部下の関係はキーである。
デフォルトとしてマネージャーの仕事になったが、マネージャーはスーパーマンではないので、実際に人間の育成スキルがある人は職場で人間開発を扱うことができる。
ビジネスの結果に対して、人間のパフォーマンスを解放する事のレバレッジが大きくなったので、会社の文化が益々重要になった。
つまり、会社の文化はcompetitive advantage(競争的利点)又はcompetitive disadvantage(競争的不利点)である事。
結局、自分と周りの人から人間の潜在力を解放し、賢明に使う事はマネージャーの仕事だけではなく、全員の仕事である。
そのため、周りの人を理解しようとし、彼らの潜在力を解放するのを手伝いましょう。
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「(マネージャー達、)スタッフを育てなさい。実務スタッフと戦略スタッフを。
人は一人では何もできないから。ただし人は限られている。その人達に自分の
スタッフになってもらうには、give and takeではなく、
give, give, give, and takeしなくちゃいけない。」
- 岩崎治男、62歳、沼津
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参考資料リンク:
「まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う」; Marcus Buckingham, (Gallup).