日本企業が知らない世界:「Attitudeを提供する」
BMWは車を提供していない。
BMWは「The ultimate driving experience」、「Sheer driving pleasure」というattitudeを提供している。
Miniを買うする人は車を買っているではなく、彼らは「Fun」、「Funky」、「Cool」というattitudeを買っている。
海外で、「Attitudeを提供する」、「Experienceを提供する」のような話しが普通で。
しかし、日本でそのような基礎なビジネス話しがあまり通じない。
適切な言葉もあまりない。
結局、日本語で新しい言葉も必要かも。
日本企業がグローバルビジネスをやりたいのに、マーケットの基礎的なことを理解していないことがかなりショッキング。
そのようなことはマーケティングやブランド関係だけではなく、その提供価値の源泉は企業の本質だ。つまり、企業の存在意義、企業のカルチャー、企業の提供価値、企業の戦略から。
1)一貫性があるイメージ:
日本国内で、ToyotaがCrownや以前のbBや可愛いパッソや86スポーツカーとういう車まで提供している。
しかし、海外でそのことができない。皆は笑うから。
CrownやBbは全然違うイメージので、消費者は真面目に受け入れない。従って、海外のToyotaがLexusブランドや、Scionブランド(bB等)を作った。
一貫性があるイメージが必要。
また、Toyota社長がLexusの新車の発表もやっている。
それもあまり許せない。
イメージが混雑となるから。Lexusのイメージが悪くなる。
Lexus発表だったら、Lexus社長からの発表が必要。Toyotaと関連がないように示さなければならない。
Toyotaのマーケティングが本当にアマチュアだ。
添付資料(こちら)のように、Nissanはスポーツカーとファミリカーを提供している。「Nissan」は何か?
イメージが混雑しているので、価値が低くなっている。
今年、松下が「Panasonic」や「National」のブランドを全て「Panasonic」にした。
「Panasonic」は素敵なAV機器のイメージがあったが、全然イメージが違う洗濯機等と混雑して、PanasonicのAVイメージが悪くなる。
「National」というブランドを使い分けてもいいと思ったけど。
Appleは洗濯機(iWash)を出さないでしょう。
出したら、企業の価値が下落するから。
「Panasonic」となったきっかけの1つは多分注目しているSamsungのマーケティング力。
しかし、Samsungは日本のメーカのパターンをフォローしている(何でもやる屋さん)。
従って、盲人が盲人を導いているよう。
日本でもビール会社が同じブランドでソフトドリンクや食べ物を出している。
海外でそのことが出来ない。
世界のビール大手は、「Heineken Juice」や、「Budweiser Juice」を出していないね。
出したら、企業価値が下落するから。
Asahiは同じAsahiシンボルで、バイオ燃料もやっている。バイオ燃料や、ビール?まずいイメージになるじゃないか。(いくつかの人にとって、ビールは「燃料」というものかもしれないけどね)
特にビールの場合、神聖なものなので、触らなくていけないもの(オーストラリアでビールのブランドがソフトドリンク何かを出したら、全国民がストライキして、国が止まっちゃうかもしれない)。
2)Attitude提供:
ここで、「Attitude」という言葉を使うが、なかなかその使い方が日本語にならない(辞書を引くと、「態度」のような言葉があるが、「態度を提供する」と言わないね)。「気持ちを提供する」や、「感情的なつなぎを提供する」のような表現も微妙に違う。
いい言葉を考えましょう。
Attitudeというものはマーケティング工夫ではなく、企業の本質から、企業のカルチャーから、企業の存在意義から、企業の戦略から。
皆にToyotaが称賛されているが、Toyotaに競争相手がない。ビッグ3のGM、Ford、Chryslerが40年間にぼろぼろで、70年前の構造を持っているので、競争相手となっていない。(本当の競争相手が存在したら、Toyotaはどうなるか)。
Fordの幹部が「ToyotaとHondaがつまらない車を出しているので、Fordもつまらない車を出してもいい」と言った。
Toyotaが製造業を進んだが、車業界にダメージを与えた。
Lexusブランドを見ても、彼らのキーワードが「エンジニアリング」、「高級」、「機能性」、「品質」、「Premium」。つまり、まだ「attitude」を提供していない。まだ「エンジニアリング」を提供している。まだ「attitude」提供のことを理解していないそう。
実際、Toyotaは車会社ではなく、製造会社だ。従って、Toyotaが製造受託を提供したら、「attitude提供」や、カストマー理解に中心している会社のデザインした車をToyotaに製造委託することがいいと思う。
オートバイ業界でも、Yamaha、Suzuki、Kawasakiは主に「エンジニアリング」や、「技術」というものを提供している。Attitudeではない。
一方、Harley Davidsonは「Freedom」や、「Rebellion」というAttitudeを提供している。
時計業界で、Seiko、Citizenは主に「エンジニアリング」や、「技術」というものを提供している。Attitudeではない。
一方、Swatchは「Fun」、「Smile」、「Independent」というAttitudeを提供している。
TAG Heuerは「(Inner) Strength」というAttitudeを提供している。
AV機器や、カメラでも日本、韓国メーカが主に「エンジニアリング」や、「技術」というものを提供している。
一方、Nintendoは「Fun」というAttitudeを提供している。
「エンジニアリング」や、「技術」の提供というpositioningが問題だい。
問題はほとんどの日本のメーカが「エンジニアリング」や、「技術」の提供価値というpositioningを持っている。簡単に機能性やコストの競争になってしまう。
残念ながら、それぞれ分野では日本勢、韓国勢の「もの提供」が強くて、消費者は選択肢がない。
例えば、AV機器、電子機器の場合、80年代のオーストラリアで、選択肢は日本製か、日本製か、日本製だった。
しょうがなくて、日本製を買わなくちゃ。
車も同じ。
そのように日本企業が市場にダメージを与えた。
90年代、韓国製の「もの」となった。
私も不満な消費者。
その企業の提供価値に関して、どうして、日本企業がその基礎なことを知らないか、実現できないか?
戦後、日本国民がサバイバル状況から、段々色々な「もの」を求めた。
しかし、先進国が既に、Attitudeを求めているフェイズに入った。
従って、海外ビジネスをやるため、Attitude作り、Attitude提供が必要。
日本で皆はLouis Vuittonや、BMWのAttitudeを買っても、
日本人はAttitude作りをあまり見たことがなくて、Attitudeの原動をあまりタッチしたことがないかもしれない。
子供ころからAttitude作りをあまり見たことがない。
Attitudeというものは企業の本質から、企業のカルチャーから、企業の存在意義から、企業の戦略から。
しかし、日本で何でもやっている大手企業がかなり強い影響がある。
従って、音楽プレーヤーから原子力発電所までをやっている企業からAttitudeを定義することが無理に近いかもしれない。
メーカにエンジニア達も強いね。
結局、もの作りの「改善、改善・・・」ではなく、Attitudeはゼロから作るもの。
更なる心配は、日本のメーカが新興国に注目している。新興国の皆は先ず「もの」を求めているので、日本勢、韓国勢が「もの」をどんどん提供する。
しかし、Attitudeを求めている先進国、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、若い日本人等がまだまだ寂しい。