戦略的なアラインメント
選択と集中の全体的な結果はストラテジック(戦略的な)・アラインメントである。
つまり、ある組織の一貫性や戦略的なガイドである。
70年代、ビジネスの一貫性がない「ポートフォリオ形」や「計画形」がなくなて、「ストラテジック・アラインメント形」へシフトした。
つまり、ほとんどの場合、売上、利益を予測することができず、計画もそれほど有効のない状況に陥った。
一方、アラインメントにより、すべてが方向付けられ、組織のカルチャー、考え方、振る舞い、リソース・アロケーションをガイドする。
つまり、強みが益々強くなって、そのアラインメントは武器になる。
アラインメントがあれば、明日に出てくる機会にすぐ判断できる、すぐ対応できる。
一貫性/アラインメントがあれば、成果が出てくる可能性が高い。
例えば、Canon社のコンピテンスの一つはオプティックス(光学)である。それはCanonのアラインメントになった。
Canonは100円しか持っていない場合、Canonはどこにその100円を投資するでしょうか。
コストダウンか、品質か、顧客の面か、納期か、技術か、製造か・・・。
Canonは売上や利益を予測することができない。
しかし、Canonはその100円をオプティックスに投資すれば、ある成果が多分出てくるでしょう。
3M社のコンピテンスはインターフェイス化学である。
3Mは何万の製品があるかもしれないが、すべて一貫性/アラインメントがある。
3Mは100円しか持っていない場合、3Mはどこにその100円を投資するでしょうか。
製造か、コストダウンか、品質か、顧客の面か、マーケティングか、技術か、・・・。
3Mは売上や利益を予測することができない。
しかし、3Mはその100円をインターフェイス化学に投資すれば、ある成果が多分出てくるでしょう。
戦略的なアラインメントやガイドとしては、
結局、何でも良い。
例えば、ミッション、価値観、ビジョン、カルチャー、コンピテンス・・・等。
例えば、
価値観やカルチャー系の一貫性 (IBM, GE);
コンピテンス系の一貫性(3M);
バリュー・プロポジション系の一貫性(Toyota)
等等
IBMの価値観やカルチャーによって、「Reliability + Robustness」という一貫性が出てきた。
GEはマネージャーを作る会社である。それはGEの一貫性である(そのマネージャー達はビジネスを経営する)。
Toyotaの一貫性は「効率性」である。
TIの一貫性は「DSP + Analog」である
半導体産業にも、半導体産業の成熟度によって、一貫性がない「ポートフォリオ形」ビジネスがなくなって、80年代から「ストラテジック・アラインメント形」へのシフトを行った。
日本の大手半導体ベンダーの場合、
製造、設計、アプリケーションソリューション、・・・
携帯、車載、AV、ネットワーク、・・・
アナログ、マイコン、CPU、ASIC、SOC、メモリー、・・・等をやっているが、
一貫性、アラインメントはあるでしょうか?
アラインメントを付けるため、毎年、少しずつ積極的に、ある一貫性やガイドに調整すれば、あるアラインメントは徐々に出てくる。