競合比較:りんごとバナナ
何十年も前から、Burroughs始め、Fujitsu、HP至るまで、色々な会社がIBMとよく比較されてきた。
表面的に見れば、FujitsuとIBMは似ているかもしれない。
しかし、戦略的な目で見ると、
全然違うものである。
競争の根拠が全然違う。
FujitsuとIBMは全然違う世界である。
りんごとバナナの比較のようなものである。
先ず、企業のDNAが違う。
企業カルチャーも違う。
従って、競争力の源泉も違う。
従って、実際の提供価値も全然違う。
添付資料の1ページ(こちら)のように注意が必要。
表面的な見方では、本当の競争力や、競争の根拠を見落とす恐れがある。
各社の競争の根拠や、競争力の源泉は全然違うから。
特に現代の競争力の源泉は本当に組織の深いところから出て来る。
競争力の源泉は組織DNA、組織カルチャー、コンピテンス、組織価値観、組織一貫性、ビジネスモデル等のようなところから出て来る。
つまり、
カルチャー、組織 → 強み、弱み → 競争環境 → 結果
自社や競合者の競争的な・戦略的な位置つけを書くため、その深い理解が必要。
多くの日本企業は
「製品 対 製品」や、「技術 対 技術」の競争レベルをまだ考えている。
(添付資料の2ページ こちら)
しかし、現代の競争は「製品 対 製品」レベルではなく、
より高いレベルで行っている。
つまり、
会社Aの「組織DNA、組織存在意義、ビジネスモデル、ポジショニング、組織価値観、コンピテンス、組織一貫性、技術、組織カルチャー、戦略」等
対
会社Bの「組織DNA、組織存在意義、ビジネスモデル、ポジショニング、組織価値観、コンピテンス、組織一貫性、技術、組織カルチャー、戦略」等
という競争レベル(つまり、競争力の源泉のレベル)。
例:ブロードバンド機器のLSIチップ:
(添付資料の3ページ こちら)
例えば、NECは技術で競争し、コスト面でも戦ってみる。
一方、例えば、TIはその市場機会を迎えて、
全組織、組織カルチャー、組織存在意義、戦略、組織価値観、コンピテンス、組織一貫性、ビジネスモデル、技術、ポジショニング等が後押ししている。
つまり、競争レベルは全然違う。
結局、NECはあまり競争できないだろう。
NECは「次回、もっとコストダウンしなくちゃ、もっと技術を磨かなくちゃ」という結論を出すかもしれない。
しかし、実際、相手は全然違うゲームをやっている。