管理がある。経営がない。Part II:

「仕組み」よりも「中身」

 

 

いくつかの企業が、特に「プロセス」、「仕組み」、「システム」のような面に注目する。

しかし、それに危ない穴がある。日本でJQAの経営品質の評価(アセスメント)も「プロセス」、「仕組み」、「システム」に注目する。

 

一方、経営に一番大事なのは「仕組み」や「プロセス」ではなく、「中身」だ。

経営の本質は「中身」。

つまり、具体的に、どうやって競争するか、何をやるか、どうして、理由、前提は大丈夫か、競争ストーリーは大丈夫か。

成功する企業はよくぼろぼろの「システム」、「プロセス」、「仕組み」があるが、成功する理由は「中身」だ。

 

JQA経営品質は経営チェックではなく、主に仕組み、プロセス、システム等のチェックである。

JQAのようなものは戦略や方針の中身もチェックしないので、JQAは経営の一番大切なところをカバーしない。

その上、JQAのやり方で、「あるべき姿」の注目となるが、日本のメーカーの市場理解が通常に低いので、経営ストーリーはよくファンタジーになってしもう傾向がある。

 

経営的に、大事なのは最初段階の市場理解、見方、前提、Judgement(遠近感、観点)、判断等。

つまり、市場理解は大丈夫か?、見方は大丈夫か?、前提(Assumptions)は大丈夫か?、Judgement(遠近感、観点)は大丈夫か?、判断は大丈夫か?という連続的なチェックが必要。

例えば、チェック指標として、経営者の前提(Assumptions)を連続的にチェックしたいだったら、市場を緊密に理解しなければならない、戦略的な洞察(foresight/insights)も必要。

しかし、通常に戦略企画室やマーケティング部のようなところはそのような戦略的な検討をやっていないかもしれないで、戦略企画室のような管理部門は市場をあまり理解していない。

 

「方針は大丈夫か、戦略は大丈夫か、中期計画自体は大丈夫か?」を毎日に再考えなければならない。それは経営の大事なところ。

戦略企画室やマーケティング部のようなところも「中期計画は大丈夫か?」の検討をサポートしなければならない。

 

他社を見れば、間違いしたら、大きな無駄となる。

例えば、Motorolaの場合、20年間の無駄となった。

Motorolaは80年代から、経営品質アセスメントをやっている。

しかし、まだ20年間ぼろぼろです。

MotorolaはBaldrige経営品質賞も貰った。つまり、仕組みやプロセスをしかっりやったかもしれないが、問題はまずい経営・ビジネスの「中身」。

PDCAが回っても、間違っている前提、対策、指標によって、問題解決サイクルや部分最適になったかもしれないが、改善サイクルにならなかった。

 

Motorolaの場合、主な問題は組織の基礎的な所だ。存在意義、方針、戦略の曖昧さで、カルチャー/風土や構造的な課題もあった。

その意味で私はいつも煩くて基礎的な課題に注目している理由の一つは、Motorolaのように20年間の努力は無駄な仕事になる恐れがあるから。

 

私はJQAの認定アセッサーだが、経営の本質を間違っていると、JQAが本当に危ない。

(JQAや、JQAやBalanced Scorecard(BSC)のようなツールは、安定的、戦略的なベースがある会社で、長期的に段々改善する活動に適切である。色々な日本のメーカーは基礎的な課題を持っているで、安定的、戦略的なベースがないので、JQAやBSCは適切ではない。)

 

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「幸せ自体よりも、幸せのプロセスの知識のほうが重要という考え方が危ない」

‐ ドストエフスキ、「おかしな人間の夢」から

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先行的な指標を使っても、主に「アウトプット」のチェックとなっている。

「アウトプット」のチェックが遅い過ぎる。

経営では「インプット」のチェックをよりしかりしなければならない。

前提(assumptions)をチェックしなければならない。

「方針は大丈夫か」、「戦略は大丈夫か、」の前提をチェックしなければならない。

そのため、将来を読まなければならない。

 

将来がまだ存在していないので、先行指標も存在しないかもしれない。

市場理解の上に、戦略的な考え方と、戦略的な洞察が必要。

戦略的な考え方がなないと、「先行指標」が実際に何年遅れているかもしれない。

市場理解や戦略的な見方があれば、5年早く、わかる。5年早く、対策や判断を推進できる。

 

 

指標に注目すぎることはスポーツの場合、プレーではなく、スコアボードを見ること。

その場合、勿論、コートで負けてしまう。

例えば、バスケットバールで、主にスコアボードを見ると、プレーを理解できなくて、プレーで速い反応できない。

つまり、経営者や、戦略企画室のような管理部門が主にスコアボードを見ていると、適切に判断できない(戦略企画室病)。

 

 

例えば、顧客満足度のある指標が悪くなる前に、顧客の話しを聞きながら、そのことが感じられる。

それは先行。

数字が遅いすぎる。

 

従って、最近が人気となった指標の経営「ダッシュボード」というものが危ない。

遅いすぎるから。

 

例えば、「A」を実現するため、「X」を先行指標として設定する。

しかし、「A」は市場に合わなくなるかもしれない。その場合、「X」に注目する意味がなくなる。

「「A」方針は大丈夫か?」が先行指標となる。

「A」方針の前提のチェックが先行指標となる。

内部達成への注目ではなく、毎日、市場に合うか、チェックしなければならない。

市場理解が大事。

 

複雑な指標何かよりも、簡単なチェック:

今月、競合環境がどう変わったか。今後の2年の考えに影響があるか。

今月、顧客、潜在的な顧客がどう変わったか。今後の2年の考えに影響があるか。

今月、市場がどうどう変わったか。今後の2年の考えに影響があるか。

今月、開発がどう変わったか。今後の2年の考えに影響があるか。

 

将来の2年の影響を見るため、戦略的な考え方が必要。

 

 

最近の10年間、世界中の企業がKPI(Key Performance Indicators−経営の重要指標)というものによく注目している。

しかし、市場・顧客理解への注目よりも、それぞれの企業がKPIに注目するという傾向がある。

市場や顧客に注目している社員よりも、KPI関係に注目している社員が増えているという傾向もある。

従って、そのことによって、企業の市場・顧客を理解するスキルが低下しているとい恐れがある。

特に、私は顧客として、益々心配して、許せない。

 

戦略的な洞察や、市場理解比べて、通常のKPIは3年−5年送れ恐れがある。

将来に関して、「指標」で経営することではなく、「洞察」や「顧客・市場理解」で経営しなければならない。

 

 

「ベスト・プラクティス」(他社含めて、ベストと思われているやり方)というものも危ない穴がある。

経営の本質は自分社の独自のもの、差異化になるもの。

他社のベスト・プラクティスは自社経営の本質ではない。差異化の要因ではない。

ベスト・プラクティスは参考になるが、第二次的な重要性がある。

 

その上、ベスト・プラクティスは文脈に依存する。

家族の中のように、第一子に使った工夫や、対策が、第二子に全然無効果かもしれない。

 

経営も同じ。毎日、自分の頭を使って、対応を作らなければならない。

 

実際、ISO標準化が企業のイノベイションに悪い影響がありそう。

 

教科書をコピーしないでください。

経営は本に書いていない。

それぞれ企業がある:大企業、ベンチャー企業、大企業病企業、・・・・・。

その上、国の成熟度、企業の成熟度、業界の成熟度によって、必要な対応が違う。各企業が違うフェイズにいるので、(特に海外)のことを直接にコピーしないでください。

(現在の日本はアメリカや、オーストラリアの40年前の社会成熟度のフェイズに似ている)。

 

「経営」というものは毎日に作るもの。

自分の頭を使わなければならない。

経営をするため、市場を理解しなければならない。

同様に、経営を改善するため、市場を理解しなければならない。

何が適切かを判断するため、市場理解が必要。

 

経営マインドや、戦略的なマインドが足りないだったら、海外にいる社員を使っても良い。

 

 

仕組みや、プロセスのマインドの危なさと言えば、Vodafone日本はもう一つ例。

ベスト・プラクティスの徹底取り組みで、仕組みをしっかりして、すべてプロセスがしっかりして、計画の徹底に遂行して、指標注目で、管理だれけだった。しかし、中身が臭かった(市場を理解しなかった)で、Vodafone日本の戦略企画室と本社が会社をだめにした。効率的に間違ったところに行っちゃった。

 

 

PDCAにも注意が必要。

工場等でPDCAは大丈夫かもしれないが、

「経営」というもので、違う考え方が必要(連続的な気づき、連続的な対策、すぐ前提を調整して、すぐ対策を調整して)。

 

工場の場合: 2倍の努力 = 2倍のアウトプット。努力すれば、頑張れば、何かが出る。

 

経営や、全体ビジネスの場合: 2倍の努力 = 0アウトプットかもしれない。20倍のアウトプットかもしれない。

 

リニアー関係ではない。

 

日本企業は単なる「頑張る」という恐れもある。

しかし、頑張れば、頑張るほど、赤字が悪くなるかもしれない。

 

厳しい競争環境の中、PDCAサイクルの考え方があまり適切ではない。

実際、激しい市場の中、ビジネスの前提がすぐ変わる。

毎月ぐらい、前提の調整、対策の調整、指標の調整が必要。

 

PDCAの中、気づきだけが何年かかるかもしれない。

そして、対応は何年がかかるかもしれない。

しかし、問題がある日本のメーカーの場合、今日3時、対応が必要。

 

問題がある日本メーカーの基礎的な課題は「段々改善」するものではなく、すぐに対応しなければならないものなので、PDCA、BSC、JQA等のサイクルが遅い過ぎる。

 

 

(参考資料: 「世界の戦略企画室のまずい歴史」、こちら:

www.StrategicGuideposts.com/Strategicplanning.htm

 

 

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