戦略的な考え方:「分析」と「合成」

 

市場を見ると、それぞれのトレンド(ビジネス、技術、顧客等)がある。競合他社の動き、企業内部の状況、顧客の動き、ビジネス環境の変更、・・・・・もある。

そのカオスの中、どうやって、進む道を見つけるか。

 

カオスから道やパターンを引き出すため、戦略的な考え方が必要である。

その戦略的なマインドで将来のトレンドを引き出せる。

将来の機会や脅威も引き出せる。

 

マーケティングや戦略的な検討や、戦略作りに必須な能力。

 

例えば、我々の競合他社は将来予定に関して、秘密にして、あまり言わない。しかし、戦略的な考え方で競合社と市場を理解して、競合社と市場を感じると、直感で競合他社の2年後、5年後の予定をなんとなくわかることができる。

また、22年前に日本の半導体ビジネスの苦しい現在をはっきいり見えることができた。

 

簡単に、戦略的な考え方には2つの要素がある:

  分析(Analysis)+ 合成(Synthesis)。

添付資料のページ1の図をご覧ください(こちら)。

 

「分析」の面では環境の中のそれぞれの要素を検討して、理解することで、ブレイクダウン的な作業も含まれる。

 

「合成」の面ではすべての要素を同時に見る。全体像を見て、その沢山の要素(カオス)からパターンを引き出すこと。

 

「分析」の面はよく本、ツール、講座等に入っているので、ここで私は特に「合成」に注目する。

 

戦略的なマインドはある特定の「マインド」なので、通常に戦略的なマインドを持っている人を使わなければならない。勿論、かなり努力すれば、自分の脳の中の回路も変更できる。

 

戦略的な考え方を持っている人の特徴:

  - 質問する人 (なぜ、やっているか?、なぜやりたいか?、やるべきことは?)

  - 幅広い視点(big picture)を見ている人。

  - 深い意味を掘り出す人 (意義、戦略的な一貫性、競争力、差別化、付加価値)。

  - カオスからパターンを見つける人。

 

 

「合成」の関係言葉:

    全体像を見る、パターン認識、パターン創り、直感、想像、ストーリー、意欲。

 

戦略的な考え方が工場等の管理や計画の考え方と全然違う。

エンジニアリング、工場や、計画のように、「A+B=C」のようなフォーミュラが存在しない。

まだ存在していない将来のことなので、「+」か、「 −」か、「x」か、さえもわからない。

 

最近の本のサブタイトル:「日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか」のように、経営、戦略、将来も、「正解のない問題」だ。

 

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直感

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直感が大切という理由はあなたの脳の意識下(subconscious)がばらばらの情報の膨大な量を処理できるということ。

意識下でばらばらの情報をつなぐことができる。

脳がそれぞれの情報や複雑な状況を合成して、カオスからパターンを認識して、パターンも創る。

全体像が見えてくる。

将来のトレンドが見えてくる。

全体像の中の機会や脅威が見えてくる。

 

実際、直感を使うため、市場・競合等を連続的に見なければならない。そうすると、段々、市場・競合を「感じる」。

その連続的な情報の深さから、あなたの直感からトレンド、機会、脅威等が段々浮かぶ。

 

会社でよくある、「検討しろ」という依頼のような一回の検討はあまり有効ではなく、かなり遅れているかもしれない。

 

全体像が見えると、どのようなことが出るか? どうなるか? どうすればいいか?のような質問に答えるかもしれない。「感じる」ことができるかもしれない。

 

このマーケティング考え方や戦略的な考え方が工場等の管理や計画の考え方と全然違う。

 

 

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分析のブレイクダウンの注意

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分析である課題や状況をそれぞれの要素にブレイクダウンすることもよく行う。

しかし、ビジネスの問題をずっとブレイクダウンすると、結局、たぶんコスト、時間、品質等のようなレベルになってしまう。

しかし、添付資料の2ページの図(こちら)のように、問題の原因は枠の中のブレイクダウンした要素ではなく、原因は枠の外かもしれない(例えば、戦略の問題)。

 

実際、自分にとって、合理的、ロジカルなブレイクダウンは有効ではない。

将来がまだ存在していないので、あなたはその将来を想像できないかもしれない。

つまり、あなたは将来の像、前提(Assumptions)、価値観を想像できないかもしれないので、「なぜ、なぜ・・」のような質問はあまり有効ではない。

 

従って、戦略的な考え方に想像力も必要。

 

実際、私は日本で「ロジカルシンキング」の注目にびっくりした。

「海外でロジカルシンキングが大事」のようなコメントも聞いた。

本当か?

それは、日本でコンサルタントの影響かな?

(コンサルタントはあるビジネスの文脈(中身)をよく知らないので、彼らはフレームワークやプロセス、方法論、ロジカルなブレイクダウン等への注目になってしまうか傾向がある)。

日本でエンジニアの影響が強いので、逆に日本でロジカルシンキングが多い過ぎるかと思った。

 

 

勿論、あなたの脳は以前見たパターンにはまちゃう恐れがある。

しかし、将来や相手が違う前提(Assumptions)、違う価値観かもしれない、違う像かもしれない。

従って、広視野も必要。質問することも必要。自分に疑問観すること(Questioning)する。想像も必要。

 

つまり、戦略的な考え方のため、ブレイクダウン(「なぜ、なぜ・・・」)のような質問よりも、

想像的な「視野を拡大」質問が必要。

 

将来がまだ存在しなくて、将来に必要な前提(Assumptions)や価値観が今の考えと全然違うかもしれないので、ロジカルシンキングで行けない。

 

間単に、

     戦略=独自の「差別化、競争力、儲かる、付加価値」ストーリー

 

市場のカオスから、そのストーリーを引き出すため、広い視野、全体像、質問する考え方が必要。

 

 

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フレームワークが危ない

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残念ながら、通常、戦略の研修は主に「分析ツール」、「問題解決」等に注目している。本や、戦略コンサルタントもよく「分析」に中心している。

しかし、それは戦略にならない。 「分析」+「合成」の要素が必要。

「合成」の取り組みのため、マインドや、視野が大事。

 

戦略分析ツールと言えば、注意が必要。

例えば、Porterの5フォースや「成長性対利益性」の図という競争環境ツールは環境をチェックするだけのツールで、戦略作りにあまり有効ではない。

例えば、Porterさんの5フォースの指摘は「厳しい競争、サプライヤーがかなりパワーを持っている、競合の参入障壁が低い、・・・のところを回避したほうがいい」。

 

しかし、実際に成功した会社はよく逆のことをやって、成功した。

つまり、厳しい競争、サプライヤーがかなりパワーを持っている、競合の参入障壁が低い、の中で成功した。

「負け犬」と思われたなのに、成功した。

最近の30年、成功した会社リストを見ると、(#1)Souwthwest航空、(#2)Dell等がフレームワークの逆で成功した。MediaTekも同じ。

 

彼らは独自モデルがあったから。

独自モデル自体が競争障壁になって、成功した。

 

従って、ツール使用の際、戦略的なマインドも必要。

工場装置を全然理解しなくて、私はツール(レンチ何か)を持って、工場に入ったら、・・・・怖いね。

そのように、戦略ツールの使用に注意が必要。ツールだけが危ない。

 

 

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質問すること

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将来は現在と多分違うので、今の前提や常識に対して、質問しなければならない。

ある状況の理由の探しに、「どうして、どうして・・」の質問も必要。ブレイクダウンの質問ではなく、想像的な「視野を拡大」質問が必要。深い意義を掘り出すため、質問することも必要。

 

我々は元々質問する能力を持っていった。

赤ちゃんが探求心(inquisitive)マインドを持って、遠慮を知らなくて、何でも触りたいね。

しかし、日本で子供ころから家庭や学校でも、質問することをやめさせようとしていって、段々質問することがなくなる。

(日本で学生があまり質問しなくて、情報を丸暗記することも多い。

オーストラリーアや、アメリカ等の学校の教育は中身を勉強することだけじゃなく、自分の脳のそれぞれの考え方を発見すること(learn how to think)や、世界と自分の関係を発見すること)。

 

質問するカルチャーが個人の成長にもつながる。

周りの友達、配偶者、恋人、同僚があなたに日常的な質問をすると、

毎日、自分に小さな、小さな個人の成長につながる。質問によって、自分が考えるから。

 

その個人の成長は仕事でも有効となる。

オーストラリア、アメリカ、日本等で仕事が主にKnowledge work(知識労働)となっているので、脳の開発となる。

周りの質問からの成長で、自分のマインドや振舞いを鋭くなる。

 

例えば、オーストラリアであるマーケティング人には周りの日常的な質問によって、毎日に小さな成長が発生して、日本にいるマーケティング人よりも、どんどん成長している。

(実際、日本で私の心配の1つは日本の恋人はあまり質問しないと、個人の成長が乏しいという恐れだ。その意味で、うるさい女のほうが良いかも)。

 

結局、マインドや考え方を導入する(脳の回路を変更する)ため、子供ころから導入すれば、一番楽だね。前提を疑問観する(Questioning)マインドや広い視野を持っているマインドも同じ。

 

従って、あなたの子供が家庭内や学校で質問するように促した(encourage)ほうが良いかもしれない。

親として、質問する子供がちょっとうるさくなるかもしれないが、将来的に子供達は戦略的なマインドを持っているかもしれない。

 

 

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広い視野

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しかし、その上、そのような質問を答えるため、広い視野(big picture)が必要。

目の前のことだけではない。

つまり、広い視野がなければ、将来的に何が「競争力」か、何が「差別化」か、あまり判断できない。

 

つまり、将来がまだ存在していないので、あなたは将来の像や、前提(Assumptions)を多分想像できないので、自分にとって、合理的、ロジカルなブレイクダウンはあまり有効ではなく、想像的な、戦略的な「視野を拡大」質問が必要。

 

結局、広い視野を付けるため、グローバル経験何かは要らなく、

子供が空を見て、「どして、空が青いか?」、「星は何?」のような質問をするように促した(encourage)程度も良い。

 

自分のチームの中、広い視野を見る役割に(広い視野似合う)一人をアサインすることが一つ簡単な対策。

 

 

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文脈(context

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ビジネスはどうなるか、製品はどうなるか、は文脈によるもの。

通常、標準パターンが存在しないので、毎日、文脈によって、ビジネスに対応しなければならない。

 

従って、将来を理解するため、ビジネスの文脈の理解が必要。

そして、ビジネスや経営の判断のため、文脈の理解が必須。

 

そのため、市場の情報や知識が大事。

従って、「現場」(自分の企業や市場の状況)の理解が大事だが、ここでその意味は広い視野で、全体像の中にあなたのビジネスはどんな文脈に入っているかということだ。

 

従って、経営判断のため、マーケティング部等のところがその全体像の中の文脈を理解しなければならなくて、しつこくてreality、シナリオ、トレンド、戦略的な選択肢を示して、経営方針を影響しなければならない。

 

                ―――――

 

文脈、広い視野、質問すること、全体像を見る、パターン認識、パターン創り、直感のようなことは人間的なJudgment(見る目がある。良い判断のための遠近感、観点)につながる。

結局、将来がまだ存在しなくて、数字何かの具体的なものも存在しないので、ほとんどのビジネスや経営の判断は人間的なJudgmentで行う。

 

しかし、人間のJudgmentのサポート、育成、研修、本等も世界中に足りなくて、Judgmentの能力が乏しいという恐れもある。

企業はシステムや、データや、計画等によく注目するが、人間の脳からのJudgmentをあまり開発していない。

 

 

市場理解や戦略作りのため、勿論、戦略的なマインドやマーケティングマインドを持っている人が必要だが、日本にあまりいない(日本のメーカにエンジニアリングマインド、計画的なマインド、管理的なマインド、数字的マインドが多い)。

しかし、戦略的なマインドやマーケティングマインドを持っている人がメーカの(世界中の何十万人)中、何処かにいると思う。従って、海外にいる戦略的なマインドを持っている社員もどんどん使える。

 

最近の20年、日本のメーカがよくわかって来たように、戦略的な考え方がなければ、将来に大きなずれが発生するや、大きなビジネス問題や失敗となる恐れがある。

 

 

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